ふたみブログ
2021.12.17霊園の入口にひっそりと、凛と立つあなたの名は。
糸島・福岡、寒いです。今日は特に寒い一日です。強い風により、二見ヶ浦の海も断続的に高い白波が押し寄せ、糸島の人気者・夫婦岩、今日も威風堂々としていますが、沖からの高波にたまらず水しぶきをあげています。夜には平地でも粉雪が舞う予報もあるようです。外出される際は、防寒に、足元にご注意ください。
写真は今日の15時30分頃。霊園入口の門、正面に向かって右側にひっそりといらっしゃる仏様。頭は“坊主頭”、蓮華座に立たれた、高さは150cmほどの立像。
近年は仏像にスポットをあてたテレビ番組も良く見ますので、老いも若きも仏像について詳しい方もいらっしゃるかもしれません。仏像は大きく「如来」「菩薩」「明王」「天部」という4つのグループに分類されます。その他にも「神像」や「高僧像」もあります。立ち姿の“立像(りゅうぞう)”、お座りになられている“坐像(ざぞう)”、十人十色のスタイル・ポーズがあるように思っていらっしゃるかもしれませんが、仏像には仏教にまつわるある程度の決まりごとのもと、ポーズや仕草、持ち物などにもひとつひとつ意味を持たせながら造られています。
写真の仏像は「地蔵菩薩立像」。
お釈迦様の入滅後(亡くなられた後)、56億7千万年後(!)に次世代の如来「弥勒(みろく)如来」が現れるまでの間、六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)の六世界を巡って、苦しむ人々を導くのが「地蔵菩薩」。“大地の蔵する力”を象徴しています。
出家した姿を表現するため、剃髪で法衣(ほうえ)をまとい、民衆に寄り添う仏様として平安時代以降広く信仰を集め、各地に盛んに造られた像。聖徳太子の法隆寺にある地蔵菩薩立像が現存する日本最古のものとして有名です。
子どもを救う菩薩としても信仰されています。親より先に亡くなった子どもは“賽(さい)の河原(冥土にある河原)”に落ちて鬼に責め立てられるといわれています。そうした子どもたちを救い続けるのが、この「地蔵菩薩」。霊園入口の地蔵菩薩立像の足もとにも5人の子ども、そして左手首あたりにも1人の子どもが、この地蔵菩薩にすがっています。当霊園の地蔵菩薩様はそんな子どもたちに恐れを感じさせないよう、目を瞑られ、たおやかなお顔付きでいらっしゃいます。
…と、奥の深い仏像について語ると話が長くなるので、この辺に。
くれぐれも当霊園は国籍・宗教・宗旨宗派問わずにお墓をご建立いただける公益財団法人の霊園ですので、どのような方でもお墓のご相談があれば気軽にお尋ねください。
せっかくご紹介させていただいたので、霊園見学・お墓参りにいらっしゃった際は、ぜひ霊園入口の地蔵菩薩立像、ご覧になられてください。
12月もいよいよあと半月を切りました。皆さま、この一年の思い残し・やり残しがないよう、そして健康に一年を終えられるよう、ここ、海が近く、空が近い、想いが届きやすい二見ヶ浦の丘から祈念しております。