ふたみブログ
2022.10.14お墓、和型。直線の美学。
写真は今日の午後4時過ぎ、霊園内の「サザンカ区」より。糸島・福岡、今日も晴天に恵まれた一日でした。この時間の上空には雲ひとつなく、冴えわたる青空。写真のお墓の石に隠れていますが、西に太陽が沈んでいこうとしている時間帯です。
この「サザンカ区」はあらかじめ形の決まった墓石と墓地がセットになっている“規格墓”の区画。お墓の正面に“〇〇家之墓”などと大きく彫刻されるお墓のパーツを“棹石(さおいし)”と言いますが、このサザンカ区には日本伝統のお墓のイメージである長方形の棹石のものと、縦ではなく横広い形をした棹石の洋風のもの、2タイプございます。写真はその内の“和型”タイプの墓石。空に伸びる長方形の立方体。シュッとした直線が“潔さ”の印象を与える造形です。このサザンカ区の墓地面積は4㎡。当霊園の規格墓では1㎡以下の区画もございますが、4㎡くらいの墓地面積になると、お墓全体にグッと風格が溢れてきます。
ところで皆さま、話はお墓から全然逸れますが、「名刺」や「ノート」などの長方形のものを手に取った時に、“あ、名刺と言えばこのサイズ…!”“ノートと言えばこのくらいの大きさ…!”みたいな、“しっくり”くるサイズ感、感覚の中でないですか…?例えば名刺だったら一般的に(暗黙的に)決まった“55㎜×91㎜”というサイズが基本的にあるのですが、このような“しっくりくるサイズ”、実は『黄金比』に基づいて構成されているからこその違和感のない“しっくりくるサイズ”、なのです。
黄金比。長方形のものは、縦と横の長さの比が黄金比になる時、“安定した美感を与える”という説があります。この黄金比、縦と横の比率を小数に展開すると1対1.6…という比率になります。確かに、先にあげた名刺のサイズ、91÷55は1.65454…です。なるほどなるほど。
人の顔なども、目・鼻・口の長さや間隔の黄金比があてはまると“美しい顔”として認識されるそうです。
脱線してしまった話をお墓に戻します。
お墓はいくつもの長方形の石のパーツを組み合わせて造りあげていきますが、お墓も同じように黄金比を意識して造られてきたという歴史を聞いたことがあります。
見た感じから「安定感」「美感」を与えてくれるお墓。
個人的には今日の写真の4㎡の墓地に建立される墓石は、その墓地面積に対する高さなども含め、黄金比のように感じます。凛とした、堂々とした、お墓然とした存在感。
でも皆さま、しっくりくる黄金比は、1対1.6…にとらわれないでください。顔の好みも人それぞれであるように、黄金比、それは個人個人にある感性に基づく自分が決めるものだと思います。
終活の一環などで、これからお墓を検討される方がいらっしゃれば、ぜひいろんな霊園を見て回って、自分が「しっくりとくるお墓」、じっくりと、しっかりと検討して見つけて欲しいと思います。
二見ヶ浦公園聖地。霊園見学、随時可能です。