知っ得コラム
2015.1.30ご利益
ご利益とはどのようなことをいうのですか?
と、お坊さんにお尋ねしました。
ご利益が無いという人のほとんどは、ご利益を宝くじが当たるといった棚から牡丹餅のように思っておられるようです。これは例えば、お医者さんから薬をもらっても、不養生(不摂生)をして服用するなら、効く薬も効きません。しかし、本人は「この薬はぜんぜん効かん。」とお医者さんに腹を立てる。ご利益とは自分の都合の良い事が起る事をいうのではありません。
ご利益とは仏様の力(仏力)、お経の力(経力)、自分の力(自力)の三つの力が和合するときに起こる出来事を言うのです。三つの力が和合するときのことを三力和合といいます。この三力和合はどのようなときに起こるかと申しますと、仏様の前に座りお経を読み一心不乱に祈るときにおこると言われてます。
そして、ご利益が無いというときは三力のうちの何かが欠けているからだと説きます。しかしながら、仏力と経力は不変ですから、三力のうち欠けるとすれば自力ということになるでしょう。仏様の教えでは棚から牡丹餅のような教えは残念ながらありません。
どうやって苦難を乗り越えていくかを教えてくださいます。ですから、祈る事柄もその理と事にかなってなければならないのです。
と答えてくださいました。
我々が思っているご利益とは少々感覚が違いました。反省です。