ふたみブログ
2023.3.10昔はやんちゃだったお弟子さん「須菩提(しゅぼだい)」。
来週末、18日の土曜日はお彼岸入り。皆さま、お彼岸のご予定はいかがでしょうか…?忙しい日々が続いているかと思いますが、せめてお彼岸期間にはご先祖さま・故人さまに想いを馳せ、感謝をお伝えできる時間の余裕と心の余裕が少しでもありますように。
今日の福岡・糸島、気温も高く天気も良いのですが、朝から霧が発生し、せっかくの晴天の空も見通しがすっきりしない霞むような一日です。
写真は霊園管理事務所内より。法要室の祭壇にいらっしゃる「十大弟子立像(じゅうだいでしりゅうぞう)」の紹介リレー、2番目の「須菩提(しゅぼだい)」。法要室に入られたら、向かって左から2番目にいらっしゃるお釈迦様(釈迦牟尼仏)のお弟子さん。
「須菩提」。
サンスクリット名は“スブーティ”。「空」を理解することから「解空第一」と称され、また物事などに対する執着・心の争いが無いことから「無諍第一」とも称されるお弟子さんです。
そんな争いごとが嫌いな須菩提も、実は仏教に出会う前はとても怒りっぽい人だったそうです。仏教の道に入り、お釈迦様のお弟子になられてから、些細なことでも腹を立てず、人と争うことをしなくなったそうです。
ところで皆さま。昔は夏休みなどに幾度となくテレビで再放送されていた「西遊記」。本や漫画などでもご存知の方も多いと思いますが、西遊記の登場人物の中で、棒を振り回し、暴れ回って、短気で怒りっぽい登場人物と言えば…?
そう、主人公・岩から生まれた猿の“孫悟空”ですよね。その孫悟空の師匠が、実は今日の写真の「須菩提」。(孫悟空も昔の師匠に似てしまったのですね)
須菩提は解空第一。そのことから、弟子である石猿には、「空を悟りなさい」という想いを込めて「悟空」と命名したそうです。皆さまご存知でしたか…?
ちょっと話が逸れましたが、孫悟空の師匠の「須菩提」。解空第一と同時に前述のように無諍第一とも称されていました。まわりから非難や中傷を受けても決して争うことをしない主義で常に円満に、柔和に、を心掛けて。
2023年の現代。今なお争いごとの絶えない私たちの生きる世の中を須菩提はどのように見ていらっしゃるのでしょうか。そして、福岡・糸島の今日のような霧で見通しの悪い空でも何か読みとれているのでしょうか。
二見ヶ浦の高台にある私たちの霊園からは、今日のような霧の天候の中では、パキッとした青空、クッキリとした水平線を見ることができません。