ふたみブログ
2023.11.30終活、断捨離、優波離(うばり)
今日で11月も最後。今年も残すところあと1ヶ月となりました。皆さま、年頭に掲げた今年の目標に向けての途中経過はいかがですか…?順調でしょうか…?
今年のやり残しや悔いが残らないよう、最後の1ヶ月を締めくくりましょうね。
今日の写真は霊園管理事務所内より。法要室の祭壇にいらっしゃる「十大弟子立像(じゅうだいでしりゅうぞう)」の紹介リレー、最後の走者・10番目の「優波離(うばり)」。法要室に入られたら、一番右端にいらっしゃるお弟子さん。霊園法要室の優波離の姿は、前走者の羅睺羅(らごら)からしっかりとバトンを受け取ったようなポーズをしています。
「優波離」。
サンスクリット語では「ウパーリ」。現代では十大弟子のお一人と言われていますが、実はもともとは釈迦族に遣える理髪師で、当時インドのバラモン教の4つの階級の中でも下層の首陀羅(しゅだら・シュードラ)という、農家や奴隷の階級の出身。
以前このブログで紹介した十大弟子の内の阿那律(あなりつ)が、出家をするにあたって、お釈迦様に「首陀羅出身ではありますが、とても律儀な性格の持ち主です。ぜひ一緒に連れて行って私たちと同じように弟子に…!」と嘆願したことにより受戒者となりました。
理髪師として従事していた際に、まわりにいる高貴な太子たちでさえ、王族の身分や富裕の楽しみを捨てて出家していく姿を見て、下層の身分である自分が、小さな楽しみを得るためだけにこれからも変わり映えのしない人生をずっと送っていくことなど愚かなことだ、自分も太子たちのように出家したい、という想いが強く募っていったそうです。それが行動や所作、立ち居振る舞いにも表れていたのでしょうね。そしてその姿が阿那律の目にもとまったのでしょうね。
受戒後はお釈迦様も「出家をしたら階級などはない」と、皆に優波離を敬うように諭されたそうです。
優波離は律儀な性格だったこともあり、戒律にとても精通し戒律をよく守り、実践することが第一だったので「持律第一」と称せられるようになりました。
戒律を実践するのをモットーにしていた優波離。
もちろん一年の始まり・年頭に掲げた目標は、終盤に差し掛かったこの11月には達成に近づいていたことでしょうね。実践することが第一。
終活も同じです。実践することが第一。始める時期や始め方、終活としてやることの内容に決まりやルールは何もありません。自分の身の周りを整理して不要なものを捨てることから始める、だけでも立派な終活のスタートです。
若い頃に世界で放浪の旅をしていた現代のとある実業家の著書にこうありました。
道ばたから一生懸命に走る他のランナー達を見て、歓声をあげたり、感想を言い合ったりするのにももう飽きたろ。
スタートラインで戸惑い、最後まで走れるかどうかを心配するのも疲れるだけだ。
そろそろ、道の上に立って自分も走りはじめようぜ。
遅くたっていい。疲れたら歩いたっていい。ビリッケツでもいい。一歩進むごとに、風景は変わっていく。
足踏みしてても、靴の底は減るぜ。
砕けた言いまわしの著者ではありますが、言わんとすることは優波離と同じように「実践あるのみ」。
今年もあと1ヶ月。
2月からスタートした十大弟子リレーは一足早く11月で最後の走者まできました。明日からは師走、12月。
写真の優波離像、冒頭ではバトンを受けとったポーズにしか見えませんでしたが、今見るとどうやらバトンを渡す側のポーズに見えてきました。
12月、師匠も走る、かもです。
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