ふたみブログ
2020.5.15雨の滴る、お墓の「蓮華」
昨日の新コロナウイルス緊急事態宣言の解除の表明、ようやく情勢が良くなる兆しが見えてきましたね。
でも、まだまだ油断は禁物です。
その表明から一夜明けた今日の福岡・糸島は、久々の雨らしい雨模様の一日。
見渡す海の向こうの水平線は見えず、厚い雲で覆われています。
写真は雨の降る今日の霊園内、自由にお墓を設計できる「自由墓区画」より。
皆さまもお墓参りなどの際に、霊園やお寺などでお墓の棹石(さおいし。○○家之墓など彫刻がされている石)の
台座に、写真のような花びらのようなフォルムの飾りを一度は目にされたことがあるのではないでしょうか。
この花びらは“蓮華(れんげ)”の花を象っており、棹石の台座としてよく用いられます。
蓮華=蓮(はす)の花は仏教と密接なかかわりを持つ花とされていて、日本でも古くか
らお墓に使用されてきました。
仏教発祥の地・インドでは古くから蓮という植物をめでたいことの象徴としてきまし
た。
仏教の世界でも蓮華は「お釈迦さまが生まれると同時に咲いた花である」という言い伝えが残されています。
皆さまもご存知のように蓮という植物は、泥があるような池などでもしっかりと根をはり、
泥にまみれた場所であっても凛として美しく咲く花であることから
「どんなに汚れた世界でも染まることがない」、という象徴とされてきた花です。
この蓮華の上に座って瞑想して悟りを開いたような仏様や菩薩様が描かれた仏教の絵
画や仏像もよく目にしますが、
このような由縁もあって、仏様がいる極楽浄土の象徴である蓮華台をお墓にも使用することで、
故人様やご先祖様が成仏したことを表現する意味あいがあるパーツとなります。
“泥のように汚い池でも美しい花を咲かせる”。
世界中に蔓延した新型コロナによる緊急事態の期間、このブログをご覧になられているあなたをはじめ、
ひとりひとりの感染予防に対する取り組みの凛とした姿勢も同じだと思います。
しかしながら皆さま、くれぐれもまだまだ油断はできません。気を緩めずに。