終活について
人生の最期を考えるキーワードとして、近年ではメディアでも取り上げられ広く浸透してきた「終活」や「エンディングノート」という言葉。「終活」という言葉は“生きているうちに人生の終わりについて考える活動”を省略した造語のようです。医療技術が進化している現代では数十年前よりも格段と平均寿命も延び、“人生100年時代”が提唱される長寿大国の日本。「平均寿命」と「健康寿命」ギャップをいかになくしていくかの方に目を向けていく時代となりました。
現役を引退し、時間もゆとりもある今から先の人生をより豊かに、健康に生きていくために今何をすべきか、を考えて活動していくことが「終活」であると言われています。
二見ヶ浦公園聖地の「終活」に関する捉え方
終活という言葉に紐づいてくる「エンディングノート」。今では書店の一角にもエンディングノートというコーナーがあるほどです。そのエンディングノートの内容を見てみると、だいたいどれにも、「今に至るまでの思い出」「友達について」「現在抱えている病気や健康状態について」「貯蓄・財産について」「葬儀・お墓はどうしたいか」…という内容を書き綴っていくものがほとんどです。身辺整理をしてその内容を書き記しておく役割のもの、と言えるかと思います。
私たち二見ヶ浦公園聖地が考える「エンディング」とは、身辺整理をして残される家族のために書き残すことが目的ではなく、人生の終わりをご自身で真剣に考え、それに向かって今自分は何をすべきなのか、その、“何をすべき”という活動こそに終活の根幹と言えるものがあるのではないかと思います。
例えば、自分の終わりは家族や親族・友人、みんなに看取られて眠るように安らかに死にたい、と思うならば、それを実現するには今自分は何をすべきだろう、と考えること。
「家族にもっとやさしくしなきゃなぁ」「縁遠くなった親族に連絡をとってみようかなぁ」「久しぶりに友人と食事にでも行くかなぁ」…。と、自分の終わりというものを真剣に考えて、今の自分の活動意欲にしていくこと。これを本当の「終活」というのではないでしょうか?身辺整理も大切なことではあります。ですが、まずはますます元気に活動意欲を起こすこと、ここからはじめることで、充実した人生を歩んでいきませんか?
終活と霊園
エンディングノートにも「お墓について」という項目がだいたい出てくるように、私たち霊園も終活に関係してくる業種です。当霊園で言うと、生きている元気なうちに自分のお墓のことを決めておきたい、という理由で相談や霊園見学にいらっしゃる方も少なくありません。これも終活の一環ですね。このうような方々が考えるように、そもそもお墓は、自分が亡くなった後に、残された家族や親族が建てるものではありません。
生きている元気なうちに自分のお墓のことを考えておく、建てておく、ということは、日本で言うと古くは「古墳」であったり、世界で言うと「ピラミッド」もあるように、決して縁起の悪いことではなく、「寿陵(じゅりょう)」と言い、逆に、縁起の良いこととされています。私たちの霊園に見学にいらっしゃる方々のほとんどは、この「寿陵」をお求めにいらっしゃるケースが大半を占めます。
霊園やお寺にいらっしゃった際に、建立されているお墓の「棹石(さおいし)=〇〇家之墓などと彫刻された部位の石」の裏側をご覧になられてみてください。赤文字で彫刻されているお名前は、その方はまだご存命である証です。古来の中国では赤い色(朱色)は縁起の良い色で、寿の色とされてきました。その文化風習は日本でも還暦のお祝いにも見ることができますよね。
ところで、これもまたエンディングノートの内容に良く見られる「自分の家系図」を記すページ。これはお墓を建てる時にもおおいに関係することもあり、良い項目でもあると思います。日本は世界の他の国々と比べて信仰心が薄い国と言われています。近年ではご自身の家系がどの宗旨・宗派に属しているかを知らない世代も多くなってきた時代。「家系図」を作成する際に自分のご先祖様のことを色々と知る手掛かりになるのは、お仏壇にある「お位牌」です。
お位牌に記されている戒名を見れば、ご先祖様や故人様が生前にどんな宗派を信仰していたのか、また、生前におこなってきた“徳”を知ることができます。
二見ヶ浦公園聖地の「終活」に対する想い
エンディングノートを実際に手に取られて、素直に書き記していくことで、今までの自分自身を振り返り、今からの人生を元気に前向きに生きていく活力になるならば、それはそれで大変意味のあることだと思います。また、終活の一環で、自分が亡くなった時の葬儀のことやお墓のことに思いを巡らすことも悪いことではありません。
今の時代は、何もご遺骨は必ずお墓に埋葬しないといけない法律もなく、納骨堂や海洋散骨・樹木葬…、選択肢はたくさんございます。仮にお墓を建てることを検討されている場合でも、「ぜひ二見ヶ浦公園聖地でお墓を建ててください」とも思いません。色々なお寺や他の霊園を、見てまわって欲しいと思います。その一環で二見ヶ浦公園聖地にいらっしゃるご縁がありましたら、お客様の目線で精神誠意、ご対応させていただきます。
私たちの霊園には、身寄りのいらっしゃれないお一人様用のお墓やご家族だけのお墓、夫婦墓、永代供養墓…、お客様のご要望にお応えするお墓を多種ご用意しております。また、ご家族・ご親族間では様々なケースもあるかと思います。そのような時でもお気軽にご相談ください。
二見ヶ浦公園聖地の「終活」に対する想い。それは、
「どう生きたいのか」を考えることと「どう死にたいのか」を考えることは全く同じことです。
「終活」「お墓探し」に決まった方法・方式は何一つありません。ぜひ今この瞬間を大切に生き、ともに顔をあげて前に向かっていきましょう。